ひとり女子旅のススメ

ひとり女子旅をどんどん楽しみましょう

モロッコ 2016年5月


ひとり女子旅のススメ

マラケシュ市内は治安も良く、ひとり女子旅にオススメ。モロッコの古い邸宅を改装したホテル、リヤドはリゾートホテルと同じように完成された空間でした。リヤドに滞在すれば、最大限にモロッコを満喫することができるでしょう。

私が宿泊したリアドは Riad La Porte Rouge
ジャグジーもあり、マッサージも受けられます。インテリアがステキで、緑のたくさんあるリヤドです。

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ポルトガルリスボンからモロッコのマラケシュまで、TAPポルトガル航空のプロペラ機で3時間のフライト。しかし、私はこの時、顔面をぱんぱんに腫らして、ガーゼを顔の半分に貼り、 襟元には血が染み付いたシャツを着た異常な姿で空港に降り立ちました。

実は、この前日にリスボンのホテルの部屋で転び、テーブルに顔を打ち付けて、あごを切ってしまったのです。ものすごく痛かったけど、その時は大袈裟に考えず、バンドエイドで止血して寝てしまったのです。

しかし、翌朝になっても血が止まらない。顔も腫れている。午前発の便だったので、出発前に空港の医務室で診てもらうことにして、あわててホテルを出ました。ところが、空港に医務室はなかったのです。どうしよう?今から市内の病院に行く時間はない。かといって、このまま、モロッコに行くのも不安。

その場を行ったり来たりしていると、ちょうど、巡回中のポリスが通りかかりました。何処かにドクターがいないか藁をも掴む気持ちで尋ねたところ、医療チームが到着階の税関内にいると教えてくれました。ならば、と、乗客が出てくる到着ゲートを逆行。予想どおり、セキュリティに止められました。泣いて事情を訴えると、セキュリティのおじさんは泣き叫ぶ私を見かねて、無線で医療チームを呼んでくれたのです。その時の私は顔面をぱんぱんに腫らして、あごに貼ったバンドエイドには血が滲んでいました。こんな哀れな東洋人をどんな意地悪な人でも追い返せなかったでしょう。

程なくして3人組の医療チームが到着。みな身体が大きくて熊みたいでした。リーダーのヒゲを生やした大熊が、英語は話せるか?ケガはどこでした?何時頃だ?アレルギーはあるか?と医療用の手袋をはめながら矢継ぎ早に質問。そして、大熊が前日に貼ったバンドエイドをはがしたところ、3人の熊は揃って「ゔー」とうなり、顔を歪めました。今度は、何故すぐに病院に行かなかった?と叱られて、傷は6センチもある、きっと傷痕が残るだろうと、ぐさっとトドメを刺されました。私は痛みと悲しさで半泣きです。そして、モロッコ行きの便の出発時間も迫り、心の中はグチャグチャでした。

応急処置を終えて、これから何処に行くのか聞かれ、モロッコと答えると、また3人で「ゔー」とうなり、環境が違うからくれぐれも気を付けるようにといくつか注意を受けました。顔には大きなガーゼを貼られて顔半分が隠れています。

熊の医療チームとセキュリティのおじさんには本当に感謝しています。あの時の処置のお陰でケガも落ち着きました。フライトにも無事に間に合い、モロッコ旅行を存分に楽しむことができたのです。帰国後、医療チームにお礼の手紙を出しました。蜂蜜のキャンディを添えて。熊だけに。

マラケシュの空港に到着し、タラップを下りた瞬間、じりっと太陽の光が当たりました。マラケシュは暑い。とにかく暑かったのです。その日の最高気温は38度。日陰は涼しく、風が吹くと何とも気持ちが良いのですが、日なたは暑く、身体が焼けます。5月は夜9時ごろまで太陽が出ているので、美肌ケアは全く追いつかない。多少の日焼けは旅の思い出だと受け止めるしかありません。

空港にはリヤドで手配したタクシーが迎えに来ていました。空港からは15分程でリヤドに到着。リヤドは旧市街の迷路のような路地にありました。

中庭のリビングでミントティーとモロッカンスイーツのもてなしを受けました。これが美味しかった。リヤドは建物が中庭を囲むように建っていて、オープンエアーの中庭にはリビングとダイニングがありました。センスの良いインテリアが落ち着きます。

ケガのことで、気持ちは落ち込み、暑さでゲンナリしていたのですが、ソファに座り、涼しい風にあたりながら、くつろいでいると、だんだんとしあわせな気分になってきます。リヤドマジックです。

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部屋は一階のツインルーム。ドアや窓のつくりがおしゃれ。荷物をといて、しばらくエアコン全開で身体を冷やした後、リヤドの近辺を歩いてみることにしました。気分はすっかりあがっています。

リヤドで地図をもらい、おススメの観光スポットに行ってみました。ボコボコの道路、狭い路地を行き交うスクーター、車のクラクション、砂ぼこり、城壁に囲まれた町、迷路のような路地、地元の商店街、灼熱の太陽と異文化がそこにありました。

私がムスリムの人達を珍しいと思うように、彼らには私が珍しかったようです。キョロキョロしながら歩いていると、ハロー、ジャパン?と声を掛けられます。しかし、声を掛けてくる人も、後をついてくる子供たちも悪意はありません。私が無視せずに笑顔を返したり、手を振ると向こうもニコニコしているだけ。初日には近寄り難かった商店街も何度も通うことになりました。特にドーナツ屋さんは大好きなお店のひとつ。揚げたてを竹のヒモに通して売ってくれます。サクサクで美味しい素朴な味でした。

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1時間程歩いて、暑さにギブアップ。初日の探索を切り上げてリヤドに戻りました。この日の夕食はリヤドでとることにしました。メニューはモロッカンサラダ、鶏肉とじゃがいものタジン、デザートにオレンジ。中庭のダイニングで、雰囲気は最高でしたが、今日の私は顔面ガーゼ女。痛みも治まり、すっかり忘れていました。しかし、他に客もいないので、お構いなし。ひとりでどっぷりムードに浸り、赤ワインまで飲んでしまいました。リゾートホテルの気分です。ここはイスラムの国ですが、ホテルや外国人が利用するカフェなどではアルコールが飲めました。

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リヤドの食事担当のおじさんは、いつもニコニコしていて、やさしくて大好きでしたが、あまり言葉が通じませんでした。そのため、目と目を合わせて、お互い小さく手を振る、まるで人目を偲ぶ恋人同士のような合図を交わしていました。

翌朝の朝食もこのおじさんが用意してくれます。お・は・よ・うのあいさつを小さく手を振り交わして、私がテーブルにつくと、おじさんがしぼりたてのオレンジジュースを運んで来てくれます。メニューは他に数種類のパン、バター、ハチミツ、ジャム、たまにヨーグルトやオレンジが出てきました。コーヒーはポットでサーブされ、ミルクもたっぷり。毎朝、鳥の声を聞きながら中庭で食べる朝食は至福の時間。おじさんの朝食にはお腹だけでなく、心も満たされました。

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リヤドにはマックスという飼い猫がいました。いつもどこかに寝そべっています。中庭にいないときは屋上のテラスにいました。彼がいる場所がリヤドで一番居心地の良い場所。私もマックスと一緒によくリビングやテラスでのんびりしていました。外の喧騒を忘れた静かな空間。日陰は涼しくて気持ちがよかった。リヤドマジックにがっちりはまっていきます。

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マラケシュの観光名所であるフナ広場にはいつも観光客が集まっています。広場の周りをカフェや土産物屋が囲み、スークもここから始まっています。歩いていると、必ず、ハロー?コンニチハ?ニーハオ?と呼び込みの声がかかります。値段交渉はゲーム。言葉が通じなくても電卓でゲームを続行。勝ち負けがあるけど、ゲームが終わったら、いい買い物をした、と喜んで帰りましょう。私の戦利品はカゴバッグとバブーシュです。

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広場には朝はオレンジジュースの屋台が並んでいます。ジュースはフレッシュで美味しい。夜になると数え切れない飲食店の屋台が並びます。広場はとにかく一日中お祭り騒ぎ。身の危険は感じませんが、お腹の危険を感じたので、夜の屋台は試していません。やっぱり、ハエがね。たくさん飛んでいるのです。

マラケシュにはギリーズという新市街があり、かわいいモロッコスタイルのワンピースや雑貨などが買えます。スークよりも品がいいけど、お値段も高め。ビルが建ち並び、大型のショッピングセンターやスーパーマーケットもありました。しかし、そこはマラケシュ。旧市街とは違う現代的な顔が見えましたが、ビルの外壁は旧市街と同じピンク色で統一されていました。そのため、街全体が調和して見えました。

観光スポットは多くありません。主な場所はフナ広場、旧市街、スーク、そして、王宮とマジョレル庭園。博物館。市内の移動はバスやタクシーを利用できますが、頑張れば歩いてまわることも可能です。

美味しいものはたくさんありました。しぼりたてのフルーツのジュースはどこで飲んでも美味しい。タジン、クスクス、モロッカンサラダ。甘いミントティーやローズマリーティーもクセになりました。

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オススメのレストランはAmal
牛肉のタジンは甘いレーズンと、カレー風味の玉ねぎにトマトの酸味がマッチして美味しかった。観光スポットからは遠いけど、わざわざ行くが価値ありました。

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マラケシュ滞在4日目。顔はまだ腫れているけど、ガーゼは取れ、傷口も安定してきました。スーツケースをリヤドに預けて、明日からは二泊三日でサハラ砂漠のツアーに参加します。

砂漠ツアーは日本からメールで申し込みをしました。参加者は私と20代の草食系男子のふたりだけ。ドライバーガイドが、専任で付き、道中の観光をしながら、砂漠まで連れて行ってくれます。

ツアー初日。リアドのおじさんとしばしのお別れ。いつものように目で合図をして、小さく手を振り、出発。なんだか悲しい。おじさん、行ってきます。

今日はアルガンオイルの工場とテロウエットのカスバを見学。モザイクの装飾がきれいに残っていました。

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その後、アイト・ベン・ハッドウへ。アラビアのローレンスや、グラディエーターなどの撮影が行われた世界遺産の村です。目の前に現れた瞬間、うわーと声を出して感動。まさに映画の世界です。

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この日はワルザザートのホテルに宿泊し、翌日はバラの谷へ。シーズン中ならバラの香りでいっぱいの村なのですが、バラの季節は2週間前に終了し、バラの花はすでに摘み取られた後。仕方なくローズオイルを購入し、バラの香りをイメージします。

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ここからは一路メルズーガを目指ざします。途中、川でカーペットを洗う女性達を見ました。来週から始まるラマダンの準備をしているそうです。 

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ガイドのモハメッドさんは話題豊富。フォトストップもたくさんあり、長距離の移動も退屈することなく、楽しむことができました。

砂漠キャンプにラクダに乗って向かいます。ここからはメキシコ人のグループと合流。ベルベル人のラクダ引きさんは簡単な日本語を知っていて面白かった。ラクダは楽だ、布団が吹っ飛んだ、などのオヤジギャグをたまにはさみながら、「しあわせ?」と私達に何度も問いかけてきます。「しあわせ」と応えると満足そうに笑っていました。その笑顔で私もしあわせ。

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途中、夕日を見るために一旦ラクダから降りて休憩。静寂の中、夕日が砂丘に消えていく様はとても幻想的。砂漠のシーンで最も印象に残りました。

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再びラクダに乗って、キャンプに到着。ミントティーのウエルカムドリンクに続いて、夕食は豆のスープと鶏肉のタジン。一緒に入っていたナスがトロトロで美味しかった。デザートはメロンとオレンジ。夕食の後はベルベル人達が、太鼓を叩いてそれに合わせて皆が踊ります。

砂漠の夜は満天の星空。天の川。流れ星。静寂の夜‥のはずが、メキシコ人のグループがうるさいのです。彼らの騒ぎ声はどこにいても聞こえていました。

キャンプと言ってもテントを張って寝るわけではなく、宿泊用の小屋が設置してありました。ひとつの小屋には4、5人が泊まることができて、電気も通っています。私達は歳の差カップルか、親子だと思われたのか、草食系君と同じ部屋で二人きりで寝ることになりました。彼は全く気にしていません。草食系だから?おばさんだから?タイプじゃない、とか?そういうわけで、ひとつ屋根の下、一晩を過ごすことになるのですが、また、メキシコ人グループが安眠の邪魔をします。彼達はエネルギーが切れることなく、一晩中外で騒いでいました。

翌朝は砂丘に上る朝日を見て、朝食後はラクダに乗ってキャンプを後にします。乗り心地は悪いけど、名残惜しい。ラクダは楽だ。

マラケシュに戻る途中に、ロッククライマーの聖地を訪れました。この日は切り立った崖を登る人はいませんでしたが、あの崖を登るなんて信じられない。

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砂漠での一日は非日常の体験で、夕日が砂丘につくる影や、満天の星空はここに来なければ見ることができなかった。感動。来てよかった。

私が利用したツアーはKsour Voyages & Transport
日本人スタッフが色々と相談に乗ってくれたので、砂漠のキャンプも不安なく参加できました。

マラケシュに戻り、リアドに着くと、おじさんがいつもの笑顔で迎えてくれました。今回の部屋は三階。ダブルベッドにソファのある前回より大きい部屋でした。部屋ごとに異なるインテリアでカラーも統一されています。

テラスに行くとマックスがいました。ただいまー、なんだか落ち着く。ここが我が家のような気がしてきました。

翌朝、帰国の日。最後の朝食。いつものように小さく手を振っておじさんに合図。マックスが足元にすり寄ってきました。お別れだってわかるのかな?中庭もテラスもおじさんもしっかり目に焼き付けて行こう、そう思っていたら、予約したタクシーが、無情にも時間通りに迎えにきました。こうして、私とおじさんとの蜜月期間も終わり、帰国の途へ。

モロッコ旅行のヒント

モロッコの旅行ではどこに行ってもチップが必要。トイレ、カフェ、レストラン、ツアーのガイド、ラクダ引きさんなど。そのため、小銭を用意。

マラケシュの市内は治安が良いので、女性の一人歩きも安全。ただし、声をかけてくる人はたくさんいるので、怪しい人について行かないように。

クレジットカードが使用できる店でも通信状態が悪いため、カードは使えないことが多い。チップも必要なので、現金を持っていた方が良いです。市内にはATMが多数あるので、キャッシングが便利。日本円からモロッコディラハムへの直接両替も可能。しかし、両替する場所によるが、私の場合は、両替は50000円以上から可能、残ったディラハムを日本円に再両替することはできず、再両替はユーロになると言われました。また、リヤドや、大きな店ではユーロが使用できました。

結論、宿泊費などは日本で支払っておく。現地で使うお金は余らないようにATMで少しずつキャッシング。お札を出してお釣りをもらい、小銭はチップにする。ユーロが手元にある人は持って行くと使用できます。

宿泊は絶対リヤドがオススメ。埃っぽい街の喧騒から戻り、静かなテラスでひと息つくと、ホッとしました。鳥の声を聞きながら中庭で食べる朝食は今でも懐かしく思い出します。幸せな時間。ひとりでも寂しいと感じることはなかったし、おじさんの笑顔に毎日癒されました。

持ち物はいつもの旅行と同じ。特別に気をつけるとしたら、日焼け対策です。

日差しが強いので、長袖のブラウスにステテコのような長ズボンがオススメ。帽子またはスカーフにサングラス、万全の日焼け対策が必要。

砂漠ツアーはオススメ。わざわざ行かなければ体験できない価値あるものが見つかります。

ラクダに乗るときはコスプレが楽しい。スークで、スカーフや民族衣装を準備。私はスカーフで口元まで隠し、サングラスをしたらまるでISのようで怪しい感じになってしまいました

旅の準備は万端に。一生に一度の思い出を作りましょう。